Menu italiano — Sapori d'Italia
素材の饗宴、南と北
季節 通年ジャンル イタリアン想定客単価 ¥22,000〜26,000
無花果とブッラータの南、白トリュフとオッソブーコの北。素材の顔で語るイタリア縦断の7皿。
1. 先付・アミューズAmuse

無花果と生ハム シェーヴルのクリーム
Fig with Prosciutto and Chèvre Cream
完熟の無花果を主役にした初秋のアミューズ。生ハムの塩気とシェーヴルの酸で果実の甘さを一口に仕立てる、9月コースの幕開け。
- 野菜づかい
- 主役は無花果。四つ割りを根元で繋げたまま花のように開き、断面の赤いジャム質を正面に見せる。
- 色構成
- 果皮の黒紫×断面の赤×生ハムのロゼ×クリームの白。初秋の色をひと皿に凝縮する。
- 仕上げ・ハーブ
- マイクロバジルを2枚だけ無花果の上に。バルサミコの滴と黒胡椒で輪郭を締める。
2. 前菜Entrée

ブッラータと完熟トマトのカプレーゼ
Burrata Caprese with Heirloom Tomatoes
とろけるブッラータとカラフルな完熟トマトの前菜。素材の色そのものが皿の設計図になる。
- 野菜づかい
- 赤・黄・緑縞のエアルームトマトを厚切りとくし切りで混在させ、完熟の断面を見せる。
- 色構成
- 白(チーズ)を中心に赤・黄・緑を散らす原色構成。緑金のオイルが全体を繋ぐ。
- 仕上げ・ハーブ
- 大小のバジルを数枚。フレークソルトと黒胡椒はトマト側だけに挽く。
3. スープSoupe

魚介のズッパ・ディ・ペッシェ
Zuppa di Pesce
カサゴと貝を白ワインとトマトで煮る漁師のスープを、コースの一皿として端正に盛り直す。
- 野菜づかい
- トマトとにんにくはスープの身体に溶かし、形を残す野菜は置かない。魚介の形が主役。
- 色構成
- トマトの赤×貝殻の黒×海老の桃。テラコッタの器で漁師町の文脈を作る。
- 仕上げ・ハーブ
- パセリの微塵とオイルの艶。ハーブは一種で止める。
4. 麺・米・粉物Riz & Pâtes

手打ちタヤリン 白トリュフがけ
Hand-cut Tajarin with White Truffle
卵黄だけで練るピエモンテの細麺タヤリンにバターを絡め、白トリュフを削りかける。香りを視覚化する一皿。
- 野菜づかい
- 野菜は使わない。トリュフの香りを立てるため、皿上の要素を麺・バター・チーズだけに絞る。
- 色構成
- 卵黄の金×トリュフの象牙ベージュ。単色に近いグラデーションで香りを想像させる。
- 仕上げ・ハーブ
- パルミジャーノは溶け込む程度に薄く。ハーブ・彩りは足さない。
5. 魚料理Poisson選べる2皿

真鯛のアクアパッツァ
Sea Bream Acqua Pazza
真鯛を貝の出汁と白ワインで「狂った水」に泳がせる。乳化したスープの照りが主役の魚料理。
- 野菜づかい
- チェリートマトは赤と黄の半割で酸と彩りを兼ねる。オリーブとケッパーは塩味の点。
- 色構成
- 鯛の銀桃×トマトの赤黄×スープの乳白。地中海の明るい色で組む。
- 仕上げ・ハーブ
- マイクロバジルを2枚だけ。乳化したオイルの照りが最大の仕上げ。

蛸のグリル ファヴァ添え
Grilled Octopus with Fava Purée
炭火で焼いた蛸の脚を黄色いファヴァのピュレに載せるエーゲ海の一皿。吸盤の焼き目の美しさが鮮度の証。
- 野菜づかい
- ファヴァのピュレを大地に見立てて敷き、赤玉ねぎの細切りとケッパーを点在させる。
- 色構成
- 焦げ茶の炭火クラスト×淡黄のピュレ×緑のオイル。青い縁線の皿がエーゲ海の記号。
- 仕上げ・ハーブ
- 乾燥オレガノをひとつまみ。オイルの緑の滴とレモンで仕上げる。
6. 肉料理Viande選べる3皿

仔牛のオッソブーコ グレモラータ
Veal Osso Buco with Gremolata
骨髄ごと煮込む北イタリアの煮込み。レモン皮のグレモラータで重さを断ち、骨の高さで皿を建てる。
- 野菜づかい
- 香味野菜は煮溶かしてソースに。人参のグラッセだけ形を残し、甘みの脇役に置く。
- 色構成
- マホガニーの照り×グレモラータの黄緑の点×人参の橙。
- 仕上げ・ハーブ
- グレモラータが仕上げそのもの。レモン皮の香りが立つ直前に散らす。

仔羊のスコッタディート
Agnello a Scottadito
「指をやけどする」の名の通り、骨を手で持ってかぶりつく仔羊の炭火焼き。饗宴コースの羊の受け持ち。
- 野菜づかい
- 野菜は添えない。炙りレモンとローズマリーが調味と飾りの全て。
- 色構成
- 炭の黒×ロゼの断面×ローズマリーの緑×レモンの黄。
- 仕上げ・ハーブ
- 塩は粗塩を焼き上がりに。骨の先を紙で巻かないのが流儀。

ポルケッタ ローズマリーとフィノッキオ
Porchetta with Rosemary and Fennel
香草を巻き込んだ豚バラのロースト、皮は飴色のクラックリング。切り出しの渦巻きが飾りになる、饗宴の豚。
- 野菜づかい
- ハーブは巻き込んで断面の渦に出す。外に足す緑はローズマリー一枝だけ。
- 色構成
- 断面の淡桃の渦×ハーブの緑の線×皮の飴色の輪。
- 仕上げ・ハーブ
- クラックリングの艶が主役。ジュは薄く、皮を湿らせない。
7. デセールDessert

ティラミス 皿盛り仕立て
Plated Tiramisù
グラスに入れない皿盛りのティラミス。層の断面とココアの面で見せる、定番の格上げ。
- 野菜づかい
- 果実・野菜は使わない。カカオとコーヒーの茶系グラデーションだけで組む引き算の皿。
- 色構成
- ココアの焦げ茶×クリームの生成り。黒い皿で輪郭を消し、断面だけを光らせる。
- 仕上げ・ハーブ
- ココアは供する直前に均一に。カカオニブの粒を脇に少量、食感の予告として。